まさかの「慢性骨髄性白血病」夫を支える妻blog

がん罹患者の家族のblogです。

がん罹患者の妻、ライフプランと仕事を考える

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有名なドクターの診察を受けてきました。

 

実は、夫の担当医の勧めで、担当医が相談をしているという有名なドクターへ紹介状をもらって診察を受けてきました。

私が慢性骨髄性白血病について調べた時にK先生が病気について説明している動画をたくさん見て勉強したので、患者は私ではなく夫ですが、一緒にお話を伺いに行きました。

夫は、慢性骨髄性白血病で使う抗がん剤による副作用がQOL(クオリティオブライフ:生活の質)が落ちてしまう可能性が、比較的に高いため、担当医は非常に慎重で、通常成人なら4錠投与のお薬が1錠からスタートで2錠に増えて、副作用らしきものが出たらお薬を中断して・・・という経緯がありまして。

 

K先生は「もっと大胆に薬を使っていい」とおっしゃっていて、そのようなお手紙を書いてくださったのですが、昨日、夫がそのお手紙を持ってこちらの病院へ診察へ行くと、「慎重にやっていきましょう」とおっしゃったそうで。

夫は不満に感じているようなので、私も口では同調しているようなことを言っていますが、心の中では慎重なドクターに感謝です。

 

「お酒を飲まないで」「日焼けも避けて」「筋肉を傷めるといけないので重いものは持たないで」「糖のコントロールのために食事も制限して」云々・・・

夫は随分と窮屈に感じているようです。

 

「こんなにあれこれと言われるとイヤになる」といいます。

 

気持ちは分かります。

今まで夫は割と我慢をせずに生きてきた、と思います。(私のおかげで・・・笑)

 

世の中の「夫」は、お小遣い制であることが多いと思いますが、夫は妻に「生活費」を渡すというやり方を貫いています。

彼は大抵のことは「自分の好きなように」してきました。

好きなサッカーチームの応援に行ったり、美味しいものを食べ歩いたり、洋服を買ったり、ダイビングへ行ったり。

 

私は夫が「好きなことをしてご機嫌」でいてくれるのが好きです。

にこにこしてお土産を買って帰ってきてくれたり、買い物へ行くと荷物を持ってくれたり、私が食べたいと言ったことを覚えていて連れて行ってくれたり。

 

夫が好きなことをするためには、体力と経済力が必要です。

病気の治療をすることで、体力や免疫力が落ちて、収入も減ってしまったら。彼から笑顔が消えてしまうかもしれない。私はそれが心配です。

私は夫の転勤で、自分の収入が三分の一になりましたが、その収入の減少によって価値観を落とす必要があり、それは辛い経験でした。夫の収入が減るとなると、影響はもっと大きくなるでしょうから、考えるだけでもぞっとします。

 

私のこれからの人生を考える

今すぐ、というわけではありませんが。

夫が「副作用が出ても薬を続ける必要がある」状態になったとき。私はいつも職場に「居る」ことが絶対である仕事は続けることが難しくなるかもしれません。

夫が介助が必要になれば、私は夫の傍に居たい。

ただ、この病気はどんどん薬が開発されるおかげで「死なずに済む」病気になりました、と聞きました。ドクターにとっては死亡率が低くなることは素晴らしいことなのでしょう。私だってそれは本当にありがたいことだと思います。それを知ったときは本当に嬉しかったです。

ただ、その嬉しさの後に、じわじわとやってくるのが「ライフプランが狂ってしまう」という怖さです。

 

抗がん剤の負担に加えて、一家の大黒柱である夫の収入減。さらに息子の大学進学。

息子が大学を卒業したら、そのあとは「夫婦の老後資金準備のゴールデンタイム」のはずだったのに。貯蓄もままならないまま定年を迎えたら・・・これからどうなる?どうする?

 

イロイロもろもろ考えて。

 

とりあえず、何かしらの資格を、学びを。そう考えて、9月10日に個人情報保護士の試験を受けることにしました。ただいま絶賛勉強中。

個人情報保護士認定試験−財団法人 全日本情報学習振興協会

 

そして、健康管理もとっても大切よね、と実感しましたし。学びを深めよう、と、とある保険会社が推奨する検定も受けることにしました。

 

kenken.or.jp

 

そして、私と同じように「がん患者」を支える家族も「仕事」や「お金」の問題に向き合って不安な気持ちになったりするのだろうと・・・

私はずっと、生命保険の「給付金支払い」のお手伝いをする仕事をしてきました。病気で不安を抱えたお客さまに安心していただくために、迅速で丁寧で親切な仕事をするように心がけてきました。たくさんの方に喜んでいただきました。そのバロメーターとして、私は新しい契約をいただいていたのだと思っています。

「給付金手続き」のお手伝いも、たくさんしてきましたが、自分ががん罹患者の家族になったことで、給付金の受取りが終わった後のことや、がん罹患者の家族の働き方にも思いを寄せるようになりました。

世の中には、いろいろな助成もあるようですが、私は「自分で働いて収入を得る」ことが、「生きる喜び」や「存在価値」を感じることにつながるのだと考えます。

だから、私はキャリアコンサルタントの資格を取ろかと考えるに至りました。

www.jcda-careerex.org

 

仕事は確かに収入を得ることが大きな目的ですが、自分の生き方や考え方に大きな影響を与えるものです。私たちは仕事を通して世の中を見て、仕事を通して世の中から「見られて」います。

これからの生き方を考えることは「働き方」を考えることなのかもしれません。

前向きに。生きていこうと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさか!の展開が続く→え?グリベック中断?

2017.8.10 夫の検査結果報告

本日、夫は肝機能の数値が悪かったそうです。

前々回の検査で、飲酒をしたにもかかわらず「肝臓の数値が良くなっていますね」といわれて「お酒は関係ないんじゃないか」などと言い出した夫。前回も良かったので、ますます持論を確信しているようで。

妻としては、だからって飲んでもいいとは思ってほしくなかったのですが、夫はお酒を飲んでも大勢に影響なしと判断した様子で、検査の前日にもかかわらず、昨日は夜の街へと出かけました。私がとても機嫌が悪くなるという・・のも、お分かりいただけますよね。(笑)

 

そして、本日の検査結果は上記のように肝機能の数値が悪かったので「お酒、飲みました」と白状したそうです。素直なところがタイヘンよろしい。

 

ところが、ドクターは

「肝機能の数値が悪くなったのは、お酒を飲んだせいなのか薬の影響なのかが判断できないので」

とおっしゃったそうで。夫はドクターが心配性、というのですが、持ち帰った検査結果を見てびっくり。

 

GOT:基準値8~38(前回29→今回139

γGTP:基準値11~58(前回93→今回185

 

などの数値が跳ね上がっているのです。

過去の検査結果を見ると、γGOTなどは、手元にある検査結果での最高値が253でしたが、入院治療をするに伴って(病院食効果?)下がり、6月末に退院後、8月には100を切る数字になってきていたのですが、ここに来ての急上昇、しかも湿疹も出ているし。

GOTは「H」の表記が付かないこともしばしばでしたので、139は・・・

けんかになるので口には出しませんでしたけど。。。

 

主治医はとても優しい方ですが、夫は以下のように言い渡されたそうです。

 

①今後は、お酒は飲まないでください。(特に症状が安定するまでは、絶対禁止)

グリベックは2錠から1錠に減らしていましたが、一時中断します。

 

確かに、現在の血液検査の結果からいえば「血液学的寛解」という状態のようですが、病気が治ったわけではないはず。薬を中断することには一抹の不安も。

 

夫は全てを「お酒のせい」と言い張ります。そうであればいいのですけど。

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(写真はイメージです:写真AC)

 

夫婦でも考え方や感じ方が違う

我が家は「バカップル」と言えるほど仲の良い夫婦だと自負していますが、それでも考え方や感じ方の違いを感じることはしばしばあります。

患者本人とそれを見守る家族の立場では、病気の治療との向き合い方も違って当然だと思います。

夫の人生ですから、夫が納得できるように、と思いながらも、夫に支えられてる「我が人生」でもあるわけですから、運命共同体として、私(妻)の意見や希望についても考慮に入れていただきたい、と思う気持ちがあります。

 

心配する気持ちがどんどん増幅するので、別のモノをインプットしようと思います。

 

 

まさかの皮膚片採取にての検査!2017.8.7月曜日

まさか、グリベックの副作用で、皮膚生検?

夫から仕事が終わったの電話がかかってきたのは夜9時。私はちょうどお風呂にお湯を入れようとしていたところでした。

 

夫の会社までの移動にも、個人情報保護士の勉強に、ラジオ代わりにyoutubeを聴きながら。もちろん移動中に画面は見ませんよ。危ないですもん。

 

夫は、朝はバスで通勤しますが、帰りは遅くなるので私が迎えに行くのが最近の日課になりました。

患者本人にとって、投薬治療のみで普段と変わらずに仕事ができるというのは、何よりもありがたいことだろうと思います。

隣で見守る妻としても、彼の日常が大きく変化をしないでくれたら、嬉しいです。

 家族と健康、そしてそれを支える仕事。バランス良く前で進んでいきたい。

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21時過ぎの帰り道、話題は病院の検査結果。これは大きな変化と言えるかもしれません。

グリベックの副作用らしき湿疹の検査をするとは聞いていましたが。

 

「皮膚をとって検査するんだって。2針縫った。」

 

と聞いてびっくり。そんな大げさな話だったの?とびっくり。

 

確かに夫は、通常4錠投与のところを2錠しか飲んでいません。少ない薬量なのに、副作用が出るのは、素人考えでも確かに心配です。

ただ、グリベックの皮膚障害は珍しいものではないらしい。という情報をネットで見ていたので、ちょっとショックを受けました。

<皮膚の発疹>

皮膚へのダメージを避けるため、直射日光を避けて日焼けを防ぎ、熱い湯に触れないように注意します。保湿も心がけましょう。皮膚への刺激の少ない綿素材の肌着を着用しましょう。症状が強い場合にはかゆみ止めの薬を用いることがあります。

ganclass.jp

夫の場合、今回はグリベック以外の薬が変更になり、次の受診の時には、グリベックに対しても検査をするらしい。

 

数日経つと、採取した傷跡の周りが内出血していて、かなり痛々しい。

なんだか前途多難なスタートなのかしら。

主治医からは薬の変更の可能性を何度も何度も聞かされていて、それも微妙に不安に感じます。

 

グリベックは1錠で継続中です。

 

白茄子のステーキ

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今夜は、トロトロの白茄子のステーキに肉味噌を添えて。

息子は肉味噌だけをご飯にかけて。

 

そんなことだろうと思ったので、肉味噌にもウンと玉ねぎと茄子とピーマンを刻んで入れておきました。

 

今日も夫は帰りが遅くなるらしい。いつも通りに仕事ができるなら、それが一番。

私はご飯を作って待つ、良い妻を演じよう(笑)

 

 

グリベックの副作用「皮膚障害」:夫の場合★2017.8月

副作用との戦いがスタート

夫が慢性骨髄性白血病の治療を初めて2か月が経ちました。

通常は4錠投与であるグリベックを、夫は持病との兼ね合いから1錠からスタートして2錠へ増量し、現在は血液学的官界の状態となって継続治療しています。

 

最近、夫には湿疹が出るようになりました。また、一時的に「ろれつが回らない」ことがあり、脳のCT画像で何事もないことが確認されましたが、妻としてはぞっとすることの連続で、痩せる思いです。実際にはストレスから過食気味ですけど。

慢性骨髄性白血病になったからと言って、他の病気にはならないというわけではありません。ぞっとした、という話をしたところ、息子は心配し過ぎ、と笑いました。

 

「そんなに次から次へと病気が襲ってきたリ、せんやろ、ドラマじゃあるまいし。」

 

まぁ、そうですよね。夫の体型や既往症から考えると、慢性骨髄性白血病よりの脳出血の方がうんと確率は高く思えますけど・・・

 

夫の皮膚症状は「赤い湿疹」で、腹部から背中、脚の一部に現れました。見るからに痒そうなのですが、夫は「痒くもなんともない」といいます。今日は予定を繰り上げての検査へ出かけました。

現在出現中の副作用と思われるもの

妻目線から「副作用と思われる」ものについて、記録しておきます。

  1. 体温が高くなった。(いつも冷たかったのに、最近は私より温かい)
  2. 寒がりになった。(クーラーを消す、なんて今まででは考えられない)
  3. 湿疹が出た。(かわいそうなくらい赤い痛そうに見える湿疹!)
  4. ろれつが回らないことがあった。(一度だけ、見当識障害?って思った)
  5. キレやすくなった。(これ、けっこうショックです)
その為の行動の変化として、妻が感じるのは彼が「あまり我慢をしなくなった」ということです。要するに、欲しいものは(高価すぎるものを除いて)買うようになった、ということでしょうか。
 
3週間ほど前に、夫はバッグを買いました。ポールスミスのもので、決してお安い買い物ではありません。

ポールスミス Paul Smith ボディバッグ 斜め掛けバッグ ワンショルダーバッグ

これを買ったばかりにもかかわらず、タブレットも持ち歩きたいから、と言い出して、また別のバッグを買いました。ポーターの。(画像が見つかりませんでした)

そんなに余裕があるなら、私の欲しいものも買ってもらいたいものです。あ、うちは今のところ生活費を妻が貰っている、という家計管理方法です。

 
また、小さなことで「怒る」ようにもなりました。夫は、声を荒げるようなことは一年のうちに数回あるかどうか、というところですが、このところ不機嫌になることも多く、怒りを隠そうともしません。先日も、とあるものが見つからない、と電話をかけてきて即答できない私に「もういい!」と言って電話を切ってしまいました。私はそれがどこにあるのかわからなかったのではなく、彼の剣幕に驚いて息をのんでしまいました。ショックでしたが、夫はそのあと何事もなかったかのように仕事帰りの私を迎えに来てくれました。

 

普段の彼とは違う、その様子に、これって副作用なのか、それとも病気を原因とする「不安行動」のひとつなのか良くわからずに戸惑いますが、妻としてその気持ちを理解し、寄り添いたいと考えています。


いま、夫は普通に仕事をしています。

先日も現地調査に朝3時前に家を出たり、台風の中を不始末の処理に出かけたり。妻としては病気でなくても心配になるような出来事も起きます。

これからも今と同じように仕事を続けられるかどうかは誰にもわかりません。私があれこれ不安に思っても思わなくても、結果はきっと変わらないでしょう。

がんとともに働けることはありがたいことです。問題も起きるかもしれませんが、ひとつひとつ解決するようにしていきたいものです。

ganjoho.jp 将来的な経済的不安に何ができるのか

夫の職業ライフが「病気次第」になってしまったのですから、残るのは私の収入です。

今後、頑張って私の今の収入を増やすことができるのか、と考えるとそれはなかなか難しそうです。では何ができるのか。

節約、でしょうか。そして、私が健康でいる、ということも大切でしょう。

若ければ転職も視野に入れるでしょうが、普通の主婦が50歳を過ぎて転職は無謀と言えるでしょう。

では、節約って、何をどうしたらいいんでしょう。

苦手ですけど、それ、料理ですね。働いていることを理由に怠けていた「料理」をすることで出費を減らし、家族の健康について考える、きっとそれが今の私にできることなのでしょう。

自分でどうにもできないことは悩まない

「もしも万が一」に備える保険の仕事をしているせいなのか、私は起きていないことにも備えようとしてしまいます。要らぬ心配が多いのが欠点です。思い悩んでも自分ではどうにもできないことは、もう悩まないようにしよう、と思います。

夫婦、家族が仲良く暮らすこと、これが一番の願いです。病気でも、将来が不安でも、それでも今、幸せを感じながら生活することが、一番大切。

まぁ。今のところは夫の収入も減る気配はありませんしね。心配し過ぎは毒にしかならないような気がしてきました。

きっと、この結論に至るまでが私は「長くかかる」タイプなのでしょう。

 

病気になるといろいろなことが不安になりますよね。でも、今できることを精一杯やることで、前を向くことができるはず。

がん患者さんやその家族が向き合う「葛藤」を自分が体験することになって初めて、そのつらさを知りました。同じ体験をする者同士、つながることが出来ればいいな、という気持ちも芽生えてきました。

でも、実行に移すのはもう少し先かな。自分自身の気持ちも、まだ整理しきれていないというか、まだまだ迷子の状態です。

こうやってブログに書くことで、発散出来て整理もできるのがうれしいです。そしてもし、この文章がどなたかの慰めになるのなら・・・

 

いやー。ほんと。まさか。まさかって思いますよね。

もう私の人生に「まさか」が起こらないことを願うばかりです。

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魚食屋れすとらん びび

2017,8,2(水)晴れ ランチデート 魚食屋れすとらん びび

 

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私はシフト制の仕事をしています。夫は土日が休みなのですが、最近は検査のために平日も休みを取るようになりました。

病院は午後1時の予約になっていて、12時前に採血へ行き病院の食堂でランチを食べて診察を受ける、という流れになっていたのですが、

 

朝早くに採血をして、美味しいランチを食べた後で診察へ行く

 

というようにすれば、待ち時間も省略出来て美味しいものも食べられるんじゃないか、ということになり。

 

夫が以前より行ってみたいと話していたお店へ行くことになりました。ネットで営業時間を調べていた夫の様子を見ていた私は「予約すればいいのに」と思いましたが、控えめな性格なので(笑)黙って彼の運転する車に乗って出かけました。

 

お店の人に茶碗蒸しを勧められて、勧められるままにオーダーしたのが「茶碗蒸し」

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隠れて見えませんが、中には「牡蠣」が入っています。タバスコをかけて食べるとおいしいというのでかけてみると酸味と辛みが味を引き締めておいしい。

 

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茶碗蒸しを食べた時点でかなりお腹がいっぱいでしたが、それでもペロリ。

このあと、ご飯とお味噌汁とお新香が。他のテーブルのオーダーを聞くと、「ごはん少な目」という方も多いようでした。

 

ランチデートとはいっても、会話は少なめ。結婚20年の夫婦なのでそれくらいが自然でしょうか。

慢性骨髄性白血病と診断されて、強い恐怖を味わったけれど。

通常の成人の場合4錠が処方されるイマチニブ(グリベック)を半分の2錠で様子を見ている夫。今のところ大きな副作用は出ていません。本人は自覚症状はない、と言っています。

糖尿病の治療もしていますが、少しずつ数値は良い方向へ経緯しています。

現在心配されているのは「骨髄抑制」という副作用ですが、本日の検査結果からも「下げ止まり」かな、というお話で、しばらく様子を見たうえで3錠に増やしましょう、という話でした。

治療当初は低用量でも、やはり4錠へ向けて増量していくということのようです。

 

我が家はこれから大学へ進学する高校三年生がいますが、今日、夫がポロリとこんなことを言いました。

「アイツが大学を卒業したら、管理職じゃなくて、のんびり仕事をしてもいいよね」

弱気ともとれるような発言をすることが珍しい夫。

私は少しびっくりしました。発破をかけるつもりで「具合悪くないんでしょ?私が受け取る遺族年金に影響するから、働けるならガッツリ働いてよぉ。」と笑っていいましたが、「それもそうだね」と夫。いやいや、遺族年金なんて大して変わらないから。

 

夫はそういえば、しばらく前にこんなことも口にしていました。

慢性骨髄性白血病って進行性の病気だよね。薬って進行を抑えるだけで治すわけじゃないんだよね」と。

ドクターの説明や書籍やネットの情報から、彼の言うことに間違いはないと思います。

「ずっと高額な抗がん剤を飲み続ける」とか「進行を抑えるだけ」とか「薬が効かなくなったり副作用が強く現れたら次の手段もある」などと言われ続けたら、相当のストレスでしょう。配偶者である私も、人生が危うくなったような不安を覚えます。

 

ランチデートも記録に残しておくことにしました。好きなものが食べられなくなる日もいつかやってくるかもしれません。

悪性リンパ腫を経験した知り合いは、お刺身なども食べられない時期があると話していましたし。

 

健康に気を配りながらも、彼が好きなことができるように、サポートしていきたいと気持ちを新たにしたのでした。

 

魚食屋れすとらん びび

gyoshokuya.com

遠隔診療が現実化しつつあるという記事を読んで。

私は割と早くからスマートフォンを使い始めました。ツイッターをしてみたい、という理由からでした。それは勝間和代さんの書籍の影響でした。思い出深い愛機なので、大切に保管してあります。2009年初秋。3GSが発売されて間もない時期で、同僚の中でただ一人のiphoneユーザーだった男性に親切に使い方を教えて貰いました。

iPhone 3GS - Wikipedia

この、ころんとしたフォルムがかわいくて好きでした。

そして、手のひらでいろんな情報にアクセスできることが楽しくて、そしてツイッターFacebookなどなど、見知らぬ人とつながれる楽しさにも虜になりました。

夫の転勤で見知らぬ土地に移り住んだ私は、このiphoneの小さな画面から、たくさんの友情を得ることが出来ました。

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あの頃は、SNSなどに拒否反応を示す同年代も多かったので、逆にネットでつながる人たちは「拒否反応を持たない好奇心旺盛組」だったのかもしれません。

 

いつの間にか身の回りの多くの人がスマホユーザーになりました。

逆に「そんなに機能は必要ない」と格安スマホへ乗り換える人の話も聞くようになりました。時代はどんどんと変わっていくのね、と実感する今日この頃。

そんな時に、遠隔診療が現実化しつつある、という記事を読んだのです。

 スマートフォンなどの端末に、何を期待するのか。それを考えるきっかけにもなりました。

遠隔診療って、もう未来の話じゃないのね。

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夫に付き添って、あるいは義母に付き添って、私は通院地獄(言い過ぎかな)を実感しています。

夫は慢性骨髄性白血病の治療のため、週に一度の通院をしていますが、その為に勤務体制を調節しています。土日が休みでしたが、平日に一日休みをもらい、土日のどちらかを出勤しています。そして、平日休みの半日は「通院」のために時間を割くことになりました。検査のために3~6本ほど血液を採り(夫は時折、献血してるみたいだと言います)その結果が出るまで一時間ちょっと、待たされる時には、午後診察であるにもかかわらず、2時間近く待合室にいることも。

 

義母の場合、我が家から片道50分程度の場所に住んでいるのですが、車を運転しないので、私が送迎しています。

迎えに行って、病院へ連れて行って診察して、また自宅へ送って行って自宅へ帰る。朝の6時45分ごろに家を出て、全てを終えて自宅へ戻るのは午後12時から時には14時ごろ。

退院直後は1~2週間に一度、現在は3か月に一度の通院があり、私は通院の日に合わせて希望休をとり、送迎しています。

 

そんな我が家には「遠隔診療」が明るい未来をもたらしてくれるかもしれません。

 

これらの通院の多くを遠隔診療で行うことができるなら、自宅で採血は出来ないかもしれませんが、ちょっとした体調の変化を伝えたり、服薬報告をしたり、例えば「湿疹」や「出血」などの状態を画像で診てもらって診察が必要かどうかを判断してもらって、必要なら予約を入れてもらう、なども簡単にできるのではないでしょうか。

ウェアラブル端末やテレビ電話などで、遠隔診療が出来るのであれば、「病気を治療しながら働き続ける」ことも、今よりずっと容易になることでしょう。

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遠隔診療がもたらす「恩恵」は医療関係者と患者では捉え方が違うかもしれません。

私はこの記事を読んで、この考え方が「治療」のみならず「予防」や「健康管理」にも活かされる時代がもうすぐそこまで来ている、と確信しました。

診療報酬などの難しい問題が絡まないことを考えると、予防や健康管理の方が早く現実化するかもしれません。健康管理を継続して受けていて問題がなければ、生命保険に「リスクの少ない群」として割引サービスも受けられるようになるかもしれません。

 

そして、私は自分の仕事のことを考えると、また違う「不安」に襲われてしまいました。

これからの生命保険はどうなる?

遠隔診療は素晴らしいと思う。けれど。加入している生命保険はどうなるでしょうか。

例えば、入院給付金

これは入院しないと受け取れません。

仕事をしながら遠隔治療を受ける場合には、ほぼほぼ支払い対象にはなり得ない、とすると、今までなら「入院治療」をしていた患者さんが「在宅治療」できることになると、給付金は受け取れないことになります。

現在でも、慢性骨髄性白血病の治療をする方の中には、「通院のみ」で治療をする方もいると聞きます。従来の生命保険、医療保険がん保険では支払い対象にならないことも、実は多いのです。

例えば、通院給付金

そもそも、医療保険の通院給付金は「入院ありき」なので、入院をせずに通院のみで治療ができる時代が来たら。いったいどうなるのでしょう。

「知ること」の大切さと怖さ

一気にすべての治療が「遠隔診療」になるとは思いませんが、過渡期にありがちな「恩恵から漏れてしまうケース」に我が家が該当してしまう気がして怖くなります。

がんなどになってしまうと、生命保険の見直しはとても難しくなるのが現実なのです。生命保険に頼らずに治療費を支払い続けることができるでしょうか。世の中には社棋院をして医療費を支払う人もいるという話も聞きます。考えれば考えるほど、恐ろしくなってしまいます。

「一生涯飲み続ける」と言われる抗がん剤は高額で経済的・心理的負担も大きいものです。

治療がスタートしたときには診断給付金を受け取ることができる場合もあるかもしれませんが、治療が長引いて治療効果があって症状が安定していれば入院しないまま、お薬代・検査代を支払い続けることも多いと聞きます。

生きていればいいじゃないか、働けるならいいじゃないか、という考え方もあるかもしれません。

進行性のがんであり、この薬を飲み続けることで進行を抑える、要するにこの薬を飲み続けなければ生きていけないと言われるのであれば、それは医療費という「命のローン」を希望もしていないのに背負うことになったといっても過言ではありません。

新しい薬の登場などで「死なない病気」になったことで、患者の経済的な負担が過大になり「死にたくなるような気持ち」になってしまうのであれば、それは何かしらの対策が必要なのではないでしょうか。

世の中にはいろいろな病気があります。がんではありませんが、高額な注射をすることで、「いつもと変わらない生活」が送れるということで、毎月3万円ほどの治療費の出費がある、という方の話を聞きましたが、「子供たちの学資保険を支払うのも大変なのに」という言葉に胸が痛くなりました。

 

これからの時代、きっと一気に大きく変化するのでしょう。

スマートフォンなどの端末の進化と、個人情報や診療報酬などの法律や経済的な問題の整備、そしてこれから高齢者が増えていく(治療が必要な人々の増加)という問題もあります。

その治療を引き受ける医療関係者(働く世代)の減少がある一方で、医療の進歩で「早い時期での病気の発見」=患者の増加も問題になっていくのでしょう。

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でも、不安に思ってばかりでは前へ進めません。新しい技術や新しい仕組みに希望を抱いて、生きていきたい。そう思って、毎日を大切に生きていこうと思います。