まさかの「慢性骨髄性白血病」夫を支える妻blog

がん罹患者の家族のblogです。

夫、朝のグリベックを忘れて出勤・・・

誕生日の夫、グリベックを飲み忘れる

 

2017.9.22(金)雨の朝。

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夫は9月22日が誕生日です。慢性骨髄性白血病のことをご存知の方なら、何と因果な誕生日!とお思いになることでしょう。

慢性骨髄性白血病の原因は、フィラデルフィア染色体上にあるBCR-ABL(ビーシーアールエイブル)遺伝子です。転座した染色体が9番と22番。

 

フィラデルフィア(Ph)染色体は9番目と22番目の染色体が途中から切れて入れ替わり、つながってできたものです(相互転座)。2つの染色体がつながるとき、それぞれの切り口にあるBCR遺伝子とABL遺伝子が融合し、BCR-ABL遺伝子が新しく生じます。BCR-ABL遺伝子によってつくられるBcr-Abl蛋白(チロシンキナーゼ)は、白血病細胞を増やす指令を絶え間なく出し続けるため、体内で白血病細胞が増え続けます。

ganclass.jp

そんな今日、夫は命を繋いでくれるグリベックを飲み忘れて、出勤。。。。

 

グリベックは、そもそもきちんと飲み続けることで効果を発揮する薬です。90%以上の服薬率がなければ効果がぐっと低下することが分かっています。

一か月に90%以上というと、4日以上忘れてしまうと・・・ぐっと治療成績が落ちます。妻としては、一日だって飲み忘れてほしくないのが本音です。

 

佐賀大学の木村先生のyoutubeで、詳しく紹介されています。これを見ると、点突然変異が起きることも、怖いことですが・・・

 


慢性骨髄性白血病・急性リンパ性白血病 “どんどん進化する白血病の治療” 木村 晋也

 

飲み忘れるなんて!ということで、ワタクシ、会社へお届けいたしました。

木村先生のyoutubeを何度も何度も拝見して、病気に対する理解を深め、安心して闘病することができます。

また、この時代にお薬があって普通に仕事をすることができるのは本当にありがたいことだと思います。

 

「体がだるい」と夫。記録しておこう。

夫は慢性骨髄性白血病抗がん剤を服用しているけれど、すごく元気です。

朝は7時半ごろに出勤して夜は21時頃まで仕事をしています。休日にはダイビングへ行ったり隣の県までサッカーの応援へ行ったり、楽しみながらの生活をしています。

 

今日の朝、夫が珍しく「体がだるい」と言いました。私が「だるい」というのはしょっちゅうですが、夫は「だるい」なんて滅多に言いませんから、ちょっと気になりました。どうやらご機嫌も悪いようでした。

 

気になるけれど、あまりいろいろ言われるのも嫌だろうから、そっとしておきます。元気復活しているといいのだけれど。。。

 

 

 

 

 

週イチの受診報告・・夫の場合

2017.9.20火曜日 晴れ

 

しばらくグリベック2錠を継続しましょう

 

夫は慢性骨髄性白血病を患っていて、現在グリベック2錠で闘病中です。

私の休日と受診日が合えば一緒に病院へ行きますが、この日は私が出勤だったので、夫がひとりで病院へ行き、仕事帰りの私を夫が迎えに来てくれて、帰宅途中に受診での話を聞きました。

 

夏も終わり、日が落ちるのも早くなってきて。

早番の日でも少し遅くなると帰りが19時前になってしまいます。この日も少しばかり遅くなってしまい、夫を駐車場で待たせてしまいました。

 

肝臓を保護する、強力ネオミノファーゲンの注射

「今日も肝保護剤を打ったよ」

夫は、もともと肝機能の数値は高くて、これはグリベックの副作用のせいとも言い切れないような気もしますが、最近では病院へ行くたびに肝臓を保護する、という注射をしています。

強ミノ」と言われているものですが、実はコレ、私も使ったことがある薬です。

medley.life

20代のころ、謎の慢性じんましんに悩まされまして、その時にこの注射を点滴に入れてもらうと落ち着くのが早かったので、いつも使っていました。

まさかこの薬が私の人生に再登場するとは思ってもいなくて驚きました。

 

夫はこの薬を静脈注射するそうで、たまに血管痛もあるそうです。

 

継続中のミッション「禁酒」

禁酒を命じられて以来、夫は「ノンアルコール飲料」をごくたまに飲むくらいで、ちゃんとドクターの言いつけを守っています。

 

夫がお気に入りなのは、零イチです。

キリン 零ICHI ノンアルコール 350ml×24本

 

もともと、そんなに大量に飲酒するわけではないのですが、健康診断の肝機能の数値ははいつもレッドゾーン。

 

もっとちゃんと、健康管理に気を付けておけばよかった、と心密かに妻は反省しております。

美味しいもの、好きなものを食べて楽しく過ごすのもいいのですが、やはり健康管理は「健康な時にこそ」しておかなくては、と感じます。

 

ちなみに、私もお付き合いで断酒中。

ノンアルコールビールって、おいしくないですよね。私はノンアルビールを飲むくらいなら、お茶でいいや。っていう気持ちになり。

ここ数か月は、ビールを飲んでいません。もともと350ml缶も残すくらいなので、どちらかと言えばお酒に弱いタイプですぐに酔っぱらって眠たくなるので、

 

ところが夫が「TVで見たけど、ビールって更年期にいいらしいよ」というので調べてみるとびっくり。

ホップ成分のエストロゲン様作用による更年期障害の改善作用(文献②)
*睡眠時間延長作用、鎮静作用(文献③)
*II型糖尿病患者に対するインスリン感受性の改善作用(文献④)
*胃液の分泌増加作用(文献⑤)

www.brewers.or.jp

宣言!私、今日からビール飲みます(笑)

ホットフラッシュがきつくなってきたんですよね、夫にお付き合いしてビールを飲まなくなってから。

「すごい汗ですよ」と言われたり、自分でも背中を汗が流れるのを感じたり、していました。昨夜も、夫に「暑いの?」と言われるので「どうして?」と聞いたら「いや、額に汗が」と言われて・・・

婦人科に相談に行こうかな、なんて思っていたところでした。

ビール飲んでホットフラッシュが落ち着くなら、薬だと思って嬉々として飲むことにいたします。

病気と闘う、あるいは病気と共に生きる中年期夫婦。どちらが倒れても大変です。どちらも倒れたら、もう、どうしましょう?それは避けたいですよね。

私も自分の体を大切にしなくては!

 

話がそれてしまいましたが・・・

 

通常、慢性骨髄性白血病の場合にはグリベックは成人で4錠投与とされていますが、夫は副作用などを考慮して平成29年6月より1錠からスタートし、現在は2錠。

 

主治医は、「しばらく2錠で様子を観ましょう」と今日もおっしゃったそうで。

夫は早く2週間に一度のペースの受診にならないかなあ。と言っています。休日が潰れてしまうので、遊びたい夫には、通院に時間がかかるのがストレスのようです。

 

夫の現在の状況

 

今のところ、皮膚障害と少しの筋肉のひきつり程度の副作用で、日常生活には全く問題がない状態です。

病気とは思えないほど、彼は元気です。

毎朝、飲んでいる薬の量を見なければ、病気であることを家族でさえ忘れてしまいそうなくらいに、元気です。

薬はだいぶん減ったのですが、朝の薬の抜け殻をパチリ。

 

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ありがたいことに、夫はいつもと同じように仕事をしています。本当にありがたいことだと思います。

この状態が、出来るだけ長く続きますように、と心から願います。

 

病気と一緒に戦う、家族の気持ち。

www.msn.com

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夏目雅子さんが治療をしたころには、新薬が出始めたばかり。副作用(髪の毛が抜ける・体力が落ちるなど)が強いということで使用をためらったとのことですが、夏目雅子さんは「私は日本一坊主頭が似合う女優」とおっしゃったそうで、記事で読んだだけでも、あの美しい姿が蘇り、麗しい強さを感じます。

髪が抜けるのをためらうのは女性としては普通の心理でしょう。ウィッグを貸し出す基金を作られているそうですが、素晴らしいことだと思います。

たとえ本人が天に召されても、家族はそのあとも生き続け、同じように辛い思いをする人の助けになれば、と活動を続ける。

私は患者本人である夫と一緒に、助け合うひとりとして、生きていきたいと願います。

白血病にはいろんな種類があります。

同じ白血病とはいっても、急性骨髄性白血病慢性骨髄性白血病では「違う」病気であることも一般的には知られていないことではないでしょうか。

 

www.weblio.jp

 

私も夫が慢性骨髄性白血病に罹患するまで、なんとなくの知識しかありませんでした。

若くて美しい女性が白血病になる。

これはドラマの題材としても悲劇的なテーマとして描かれることが多く、白血病といえば死の病としての印象が強いことでしょう。

 

慢性骨髄性白血病に限って言えば、健康診断などの検査で偶然に発見され、自覚症状がほぼない状態で治療が開始され、投薬管理にて進行を抑えることができる、そんな病気です。

夫が罹患するまでは「グリベックなど高額な抗がん剤を一生涯飲み続けることになる経済的な負担の大きい病気」という印象でした。

今は、同じように「高額な治療費を一生涯負担する経済的な負荷の大きい病気である」と同時に、「進行していくかもしれない恐怖、薬が使えなくなるかもしれない不安、日常生活に影響を及ぼす副作用に対する不安」を強く感じます。

そして、家族としては「もしも私が病気になったりしたら」という不安も加味されます。

罹患前と罹患後では、全く違う人生のようにも感じます。

九州地方で罹患者が多いのが成人T細胞白血病

成人T細胞白血病 - Wikipedia

これは主に母乳によるウイルス感染を原因とする白血病で、実際に罹患したお客さまをお世話させていただいた経験もあります。

診断されてすぐに相談され、ドナー登録などを行ったという話を聞きました。

ひとくくりに白血病と言っても、いろんな種類があり、治療法も予後も違います。

 

九州地方でこのタイプの白血病が多いからこそ、だと思いますが、医療機関で働いている方から「息子さんも調べた方がいいよ」と言われて驚きました。

落ち着いて考えれば、母乳感染だと仮定したとしても、夫の白血病が息子に感染することは考えにくいですが、少しばかりショックを受けました。

病気のことは詳しくない方が幸せなのかもしれません。

ただ、間違った情報で迷ったり傷ついたりするようなことは避けたいものです。

 

働きながら病気と共存する時代へ

抗がん剤や手術などの治療もどんどん進化して、がんという病気は「ふたりにひとりががんになる」といわれるほど罹患率が高くなる半面、5年生存率もあがり、病気とともに生きる人々も増えてきました。

しかしながら、がんに罹患したことで副作用があったり免疫力が落ちたり、今までとは同じ働き方が出来なくなる場合もあります。

配置転換や業務の軽減によって、あるいはやむなく退職、転職して収入が減少したという話も聞きます。

それが子育て世代の「まだまだ子供にお金がかかる」時期である場合には、けっこうしんどい思いをする羽目になります。

まさに、我が家がそのタイミングで、息子が来年、大学へ進学します。先のことは分かりませんが、「グリベック、頼むよ!」という祈るような気持ちです。

祈ってばかりでもいけないので、私は私の生きる道を模索中、であります。

家族も検診を受けましょう。

www.msn.com

市川海老蔵さんが、おっしゃるとおり。

検診を受けることはとても大切なことです。過剰な検査不必要だと思いますが。

いまやふたりにひとりはがんに罹患する時代と言われています。

例えば、それを家族単位で考えると、夫婦二人のうちのどちらかががんになる確率は100%?でしょうか。いえいえ、どちらもがんにならない可能性もあり得ます。

そして、どちらもがんに罹患する可能性だって、あり得るわけですね。

 

最悪のケースばかり考えても不安になるだけですが、もしも、夫婦二人ががんに罹患してしまった場合の家族(子供)への影響を考えると、やはり経済的な備えはとても大切です。

 

保険で備えるか、妻の収入を増やすことを考えるか。

私はそのどちらも大切だと考えます。

 

私は永らく、がん保険を多く取り扱う代理店に勤めていて、たくさんの方のがん保険の請求手続きのお世話をしました。

実は、家族のがんをきっかけに、保険を見直す方はとても多いんです。

私はずっとそんな方たちの力になりたいと仕事をしてきました。

 

でも今は、夫の転勤で給付金請求手続きを保険会社に直接連絡していただく、という方針の会社に勤めています。

だから、本来やりたい形で仕事をしているわけではないので、なんとなく仕事がストレスだったりします。

 

ここまで読んでくださってありがとうございます。日頃できないことをネットで実現しようと思い立ち、こんなサイトを作りました。

保険の案内をするサイトではありません。

入院給付金請求手続きのための手引きのようなサイトです。ぽちっとご覧いただければ幸いです。

peraichi.com


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グリベック2錠を継続中・・・夫の場合

我が家ではグリベックのことを・・・

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我が家ではグリベックのことを、「グリちゃん」と呼んでいます。

慢性骨髄性白血病という病気をコントロールしてくれるありがたい薬だという感謝の気持ちと、これから長くお付き合いしていくパートナーという気持ちを込めて。

 

がん保険をご案内するときに、抗がん剤の必要性をお話しするときに引き合いに出していた薬が、自分の生活の中にやってくるなんて、ほんとうに「まさか」でした。

 

考えてみると、この薬がなければ夫は今頃「骨髄移植」という選択肢しかなく、その戦いは本当に辛いものだろうと思います。そう考えると、この薬だけでコントロールができるということは本当に夢のようなことです。

確かに薬価は高いので、また別の心労を抱えることになるのですが、それでも今のところは、何とかなる状態でもありますし。

 

グリベックという薬と仲良く、長くいい関係でいたいものです。

 

グリベックの副作用・・・夫の場合。

夫の場合、特に大きな副作用は今のところ出現していませんが、副作用は主に二つ。

 

①皮膚障害

②筋肉の痛み、けいれん

 

皮膚障害

最初は、紅斑が現れました。皮膚の柔らかいところに紅斑が出現しました。かゆみはなかったそうです。

それが時間が経つうちにカサカサしてきて、かゆみを伴うようになり。クリームなどを塗るようになりました。

最近では、カサカサした肌を触ると、肥厚しているというか、象の皮みたいに肌触りが悪くなりました。紅斑が出ていた部分は色素沈着してグレーがかったシミのようになりました。洋服で隠れる場所なので、まだいいのですが。

命にかかわるようなことでもないので、心を痛めるようなことでもない、と思うようにしています。

グリベックはこれから増量の予定(通常は4錠服用)なので、皮膚障害も強くなったりしないかな、と気になります。

 

筋肉の痛み、けいれん

グリベックを飲み始めて、夫はよく「足がつった」と言うようになりました。

副作用の中でもよく見られる現象のようです。

運転中にも「足がつった」というので、びっくり。

「足のどこがつったの?」と聞くと、なんと「中指」というではありませんか。びっくりです。本人曰く、運転に支障はない、と。

 

自分の意志に関係なく、筋肉が痙攣する、って怖いことですよね。足がつってブレーキを踏めなかったらどうなるんだろう。考えると、何と怖いことでしょう。

 

「力を入れるとつる」というように書いてあるサイトもありました。

 

そんな中、夫は元気に仕事へ行き、好きなことをして過ごしています。

先日も台風が来るぞ、っていう中を高速を飛ばして隣の県まで応援するサッカーチームの試合に出かけました。

 

好きなことをして過ごす。彼の生き方は変わらないようです。私はそんな彼を応援したい。

 

患者本人の目から見た「病気」と患者の家族の目から見た「病気」は違って見えるのかもしれません。

私にとっては、夫の病気は私自身の人生観を変えるものでした。夫に依存して生きてきた、これからもずっと夫に依存して生きていくつもりだった、そんな自分から卒業しなければ、と思いました。

 

お読みいただいてありがとうございます。

下記、作成しました。ご覧いただければ嬉しいです。

peraichi.com

 

 

 

 

 

「入院が決まったら必ずやるべき3つのこと」作りました。

ペライチというサイトを知り、作ってみました。

peraichi.com

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初めての入院、となると不安も多いですよね。

我が家の場合は、私自身も夫も息子も割と病院に縁がありましたし、私自身も生命保険の仕事を長くしていましたので、知識はあるはずなのですが、戸惑ったり失敗したりすることもありました。

 

思い出に残るお客さまのこと

そのころは今とは違う代理店で仕事をしていまして、給付金の請求手続きの受付をすることも少なくありませんでした。

その日も、電話を取ると給付金の請求で、70代の男性のお客さまでした。

がん保険は助け合いだと思って掛けて来ましたが、この度お世話になることになりました。どうぞよろしくお願いします。」

私は、その言葉に感動し、そのお客様が「遠いから来なくていい」とおっしゃっても片道1時間半かけて高速を飛ばして病院まで書類を届けていました。

 

今、私が勤める会社では、同じような仕事でありますが給付金請求手続きは直接保険会社へご連絡いただくようになっています。私にとっては、この給付金請求手続きを自分でお手伝いできないことが少しばかりストレスです。

そこで、出会ったペライチのサイトで、お伝えしたいことを書いてみました。

これらは一般的な話なので、このサイトを見てくださる「慢性骨髄性白血病」関連の情報が欲しい方が探している情報とは少し違うかもしれませんが、少しでもお役に立てればうれしいです。

 

 

がん罹患者の妻、ライフプランと仕事を考える

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有名なドクターの診察を受けてきました。

 

実は、夫の担当医の勧めで、担当医が相談をしているという有名なドクターへ紹介状をもらって診察を受けてきました。

私が慢性骨髄性白血病について調べた時にK先生が病気について説明している動画をたくさん見て勉強したので、患者は私ではなく夫ですが、一緒にお話を伺いに行きました。

夫は、慢性骨髄性白血病で使う抗がん剤による副作用がQOL(クオリティオブライフ:生活の質)が落ちてしまう可能性が、比較的に高いため、担当医は非常に慎重で、通常成人なら4錠投与のお薬が1錠からスタートで2錠に増えて、副作用らしきものが出たらお薬を中断して・・・という経緯がありまして。

 

K先生は「もっと大胆に薬を使っていい」とおっしゃっていて、そのようなお手紙を書いてくださったのですが、昨日、夫がそのお手紙を持ってこちらの病院へ診察へ行くと、「慎重にやっていきましょう」とおっしゃったそうで。

夫は不満に感じているようなので、私も口では同調しているようなことを言っていますが、心の中では慎重なドクターに感謝です。

 

「お酒を飲まないで」「日焼けも避けて」「筋肉を傷めるといけないので重いものは持たないで」「糖のコントロールのために食事も制限して」云々・・・

夫は随分と窮屈に感じているようです。

 

「こんなにあれこれと言われるとイヤになる」といいます。

 

気持ちは分かります。

今まで夫は割と我慢をせずに生きてきた、と思います。(私のおかげで・・・笑)

 

世の中の「夫」は、お小遣い制であることが多いと思いますが、夫は妻に「生活費」を渡すというやり方を貫いています。

彼は大抵のことは「自分の好きなように」してきました。

好きなサッカーチームの応援に行ったり、美味しいものを食べ歩いたり、洋服を買ったり、ダイビングへ行ったり。

 

私は夫が「好きなことをしてご機嫌」でいてくれるのが好きです。

にこにこしてお土産を買って帰ってきてくれたり、買い物へ行くと荷物を持ってくれたり、私が食べたいと言ったことを覚えていて連れて行ってくれたり。

 

夫が好きなことをするためには、体力と経済力が必要です。

病気の治療をすることで、体力や免疫力が落ちて、収入も減ってしまったら。彼から笑顔が消えてしまうかもしれない。私はそれが心配です。

私は夫の転勤で、自分の収入が三分の一になりましたが、その収入の減少によって価値観を落とす必要があり、それは辛い経験でした。夫の収入が減るとなると、影響はもっと大きくなるでしょうから、考えるだけでもぞっとします。

 

私のこれからの人生を考える

今すぐ、というわけではありませんが。

夫が「副作用が出ても薬を続ける必要がある」状態になったとき。私はいつも職場に「居る」ことが絶対である仕事は続けることが難しくなるかもしれません。

夫が介助が必要になれば、私は夫の傍に居たい。

ただ、この病気はどんどん薬が開発されるおかげで「死なずに済む」病気になりました、と聞きました。ドクターにとっては死亡率が低くなることは素晴らしいことなのでしょう。私だってそれは本当にありがたいことだと思います。それを知ったときは本当に嬉しかったです。

ただ、その嬉しさの後に、じわじわとやってくるのが「ライフプランが狂ってしまう」という怖さです。

 

抗がん剤の負担に加えて、一家の大黒柱である夫の収入減。さらに息子の大学進学。

息子が大学を卒業したら、そのあとは「夫婦の老後資金準備のゴールデンタイム」のはずだったのに。貯蓄もままならないまま定年を迎えたら・・・これからどうなる?どうする?

 

イロイロもろもろ考えて。

 

とりあえず、何かしらの資格を、学びを。そう考えて、9月10日に個人情報保護士の試験を受けることにしました。ただいま絶賛勉強中。

個人情報保護士認定試験−財団法人 全日本情報学習振興協会

 

そして、健康管理もとっても大切よね、と実感しましたし。学びを深めよう、と、とある保険会社が推奨する検定も受けることにしました。

 

kenken.or.jp

 

そして、私と同じように「がん患者」を支える家族も「仕事」や「お金」の問題に向き合って不安な気持ちになったりするのだろうと・・・

私はずっと、生命保険の「給付金支払い」のお手伝いをする仕事をしてきました。病気で不安を抱えたお客さまに安心していただくために、迅速で丁寧で親切な仕事をするように心がけてきました。たくさんの方に喜んでいただきました。そのバロメーターとして、私は新しい契約をいただいていたのだと思っています。

「給付金手続き」のお手伝いも、たくさんしてきましたが、自分ががん罹患者の家族になったことで、給付金の受取りが終わった後のことや、がん罹患者の家族の働き方にも思いを寄せるようになりました。

世の中には、いろいろな助成もあるようですが、私は「自分で働いて収入を得る」ことが、「生きる喜び」や「存在価値」を感じることにつながるのだと考えます。

だから、私はキャリアコンサルタントの資格を取ろかと考えるに至りました。

www.jcda-careerex.org

 

仕事は確かに収入を得ることが大きな目的ですが、自分の生き方や考え方に大きな影響を与えるものです。私たちは仕事を通して世の中を見て、仕事を通して世の中から「見られて」います。

これからの生き方を考えることは「働き方」を考えることなのかもしれません。

前向きに。生きていこうと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさか!の展開が続く→え?グリベック中断?

2017.8.10 夫の検査結果報告

本日、夫は肝機能の数値が悪かったそうです。

前々回の検査で、飲酒をしたにもかかわらず「肝臓の数値が良くなっていますね」といわれて「お酒は関係ないんじゃないか」などと言い出した夫。前回も良かったので、ますます持論を確信しているようで。

妻としては、だからって飲んでもいいとは思ってほしくなかったのですが、夫はお酒を飲んでも大勢に影響なしと判断した様子で、検査の前日にもかかわらず、昨日は夜の街へと出かけました。私がとても機嫌が悪くなるという・・のも、お分かりいただけますよね。(笑)

 

そして、本日の検査結果は上記のように肝機能の数値が悪かったので「お酒、飲みました」と白状したそうです。素直なところがタイヘンよろしい。

 

ところが、ドクターは

「肝機能の数値が悪くなったのは、お酒を飲んだせいなのか薬の影響なのかが判断できないので」

とおっしゃったそうで。夫はドクターが心配性、というのですが、持ち帰った検査結果を見てびっくり。

 

GOT:基準値8~38(前回29→今回139

γGTP:基準値11~58(前回93→今回185

 

などの数値が跳ね上がっているのです。

過去の検査結果を見ると、γGOTなどは、手元にある検査結果での最高値が253でしたが、入院治療をするに伴って(病院食効果?)下がり、6月末に退院後、8月には100を切る数字になってきていたのですが、ここに来ての急上昇、しかも湿疹も出ているし。

GOTは「H」の表記が付かないこともしばしばでしたので、139は・・・

けんかになるので口には出しませんでしたけど。。。

 

主治医はとても優しい方ですが、夫は以下のように言い渡されたそうです。

 

①今後は、お酒は飲まないでください。(特に症状が安定するまでは、絶対禁止)

グリベックは2錠から1錠に減らしていましたが、一時中断します。

 

確かに、現在の血液検査の結果からいえば「血液学的寛解」という状態のようですが、病気が治ったわけではないはず。薬を中断することには一抹の不安も。

 

夫は全てを「お酒のせい」と言い張ります。そうであればいいのですけど。

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(写真はイメージです:写真AC)

 

夫婦でも考え方や感じ方が違う

我が家は「バカップル」と言えるほど仲の良い夫婦だと自負していますが、それでも考え方や感じ方の違いを感じることはしばしばあります。

患者本人とそれを見守る家族の立場では、病気の治療との向き合い方も違って当然だと思います。

夫の人生ですから、夫が納得できるように、と思いながらも、夫に支えられてる「我が人生」でもあるわけですから、運命共同体として、私(妻)の意見や希望についても考慮に入れていただきたい、と思う気持ちがあります。

 

心配する気持ちがどんどん増幅するので、別のモノをインプットしようと思います。