まさかの「慢性骨髄性白血病」夫を支える妻blog

がん罹患者の家族のblogです。

慢性骨髄性白血病と闘う夫を見守る妻(私)、退職しました。

今週のお題「自己紹介」

 

なかなか更新できない日々が続いたのに、ブログをご覧いただきましてありがとうございます。

もろもろと忙しい日々を過ごしてまいりましたが、ワタクシ、退職いたしました。

ここで改めて、自己紹介をさせていただきたいと思います(^▽^)/

 

自己紹介

長年ご縁があって生命保険の仕事をしていました。

特に、がん保険とは関わりの強い仕事であったために思うことも多く、いつか保険の営業ではない立場で、がん患者さんのお手伝いが出来ることはないだろうか、と密かに思い続けて来ました。

 

それはなぜかというと、保険は万能ではない からです。

保険を備えておくことは大切なことですが、それですべてが解決するというわけではありません。

また、その保険の手続きも煩雑で面倒で分かりにくい場合もあり、もっと積極的な手助けが必要なのではないかと思うこともあり、歯がゆい思いをしていました。

 

そんな私でしたが、夫が2017年6月にまさかの慢性骨髄性白血病に罹患。がん患者の配偶者として、がんという病気と向き合うことになりました。

当事者として感じた「がん保険」のありがたさはもちろんのことですが、当事者だからこそ感じるがん保険の限界、というものも確かに存在することを実感しました。

ただ、ずっと保険の仕事をしていたので、保険の仕事で収入を得ることが「基盤」になる考え方を捨てることに抵抗を不安があり、思い切って立ち上がることが出来ないまま、時間だけが過ぎていきました。

 

ちょうど息子が高校から大学へと進学する節目であることもあり、また、他の家族のケアも必要な時期と重なってしまい、常勤を続けることが困難となったため、思い切って退職をして、フリーで仕事をする決断をしました。

現在は、自宅で仕事が出来るように、ワークスペースを作りながら、東京の大学へ進学した息子ロスの時期を乗り切ろうとしています。

 

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↑入学式の前々日に息子と一緒にランチ。「うめー!」と言いながらハンバーガーを頬張る息子が可愛すぎて、涙目になる母でした。

 

医療費負担を含めた家計管理について

私はFPとして「医療費負担を含めた家計管理」について、整理収納アドバイザーとして「医療費控除&給付金請求を見据えたホームファイリング(書類整理)」についてお役に立てるようにと考え、準備を始めました。

 

我が家の場合には、夫が罹患しましたが、医療費の負担は家族にとって大きな問題です。

特に、慢性骨髄性白血病の場合には、「一生涯、抗がん剤を飲み続ける」と言われているため、その負担は金銭的なモノだけではなく、精神的にも重いものがあります。

 

どのように折り合いをつけ、どうやって調整をしていくのか、ということはお財布の中だけではなく、働き方や考え方などを含めて検討する必要があります。

また、優先順位についても、個人の、あるいは家族の考え方や立場などによって選択の基準も異なることだと思います。

 

それらを考えるための基礎となるものが、医療費負担を含めた家計管理(実態と今後の見込みを把握したうえでのライフプランの設計)ではないか、と思い至りました。

 

2017年夏に、特にがん患者の家族を支援する活動を始めたい、とNさんを通じてTさんにお話しさせていただいたときに「同じような活動をしているところはないの?」と尋ねられ、アンテナを張っていたところにFP協会のページで見つけたのが、NPO法人「がんと暮らしを考える会」でした。

2017年11月に息子の大学受験のための状況の時期に、奇跡的にピッタリと日程の合う定例会に参加しました。

既にこのような活動が実際に動いていて多くの専門家の皆さんが協力体制を作っていることを知り、レベルの高い勉強会が行われていることに衝撃を受け、感動しました。

これら活動でFPとしてある程度の収入を得られるか、ということが気になることではありましたが、足りなければアルバイトをしてでも、この仕事はどうしてもやりたい。

 

思い返せば、2009年に整理収納アドバイザーの資格を取ろうと思ったきっかけも、がんの給付金請求手続きをきっかけに保険証券のファイリングや医療費控除などのための書類整理をするために役立てば、ということでした。

 

10年ほど胸に秘め続けた思いなのですから、募る思いをやっと実現する時期がやってきた、ということです。

(こいつ、話だけでなかなか独立しないな)と思っていた方もいることでしょう。(思い浮かぶ顔が・・・・・)

 

しばらく専業主婦→アルバイトをしながら起業準備→ひとり起業という計画です。

 

今までよりもブログの更新は増やすことが出来ると思います。どうぞこれからも覗いてくださいね。

 

最近の夫の状況

グリベック2錠を継続中。

肝機能はすこぶる良好で「禁酒の効果が出ていますね」とドクターに言われているそうですが、実は「お酒を飲んでも変わらない」と、少量の飲酒を楽しんでいる夫です。悪いヤツめ(笑)

 

ただし、は前回の血液検査で数値が高くなり、体重測定をするように言われたらしいです。

見た目も何となく「太った?」という感じです。

2月3月は息子が自炊練習のために食事を作っていたので、カロリーが高いメニューが多く、夫の身体には良くなかったのかもしれません。

息子が家を出たので、確実に献立は質素になりつつありますので、今後改善の見込みはある、はずです。

 

主治医はグリベックをそろそろ増量したい考えであり、一時期は悩まされていた皮膚障害も落ち着いてきているので、6月ごろから3錠に増やしましょう、とのこと。

 

夫は「お腹が張る」と言い、よくガスが出ます。(いわゆる、おならプーがたくさん出ます)臭くないのが救いです(笑)

 

2回ほど、お付き合いでの夜の会食でお酒を飲んで帰ってきましたが、「お酒に弱くなった」「気分が悪い」と言っていたことがあり、あまり言わない「疲れた」というコトバを発したこともありました。

 

普通に出勤し、美味しくご飯を食べ、好きなスポーツ番組を見て、楽しく生活しています。ありがたいことです。

 

以上、近況報告を含めた自己紹介でした。

これからもどうぞ、よろしくお願いいたします。

 

2018年2月★慢性骨髄性白血病の夫の観察日記

変わらない毎日が続いています。

南国宮崎も冬は寒いです。

梅の花を観に行こうと思いつつも、なかなか行動に移せない毎日です。

夫は、相変わらず皮膚障害が強く出ていて

掌が荒れ、指先が割れ、頭皮がただれてフケが出ていますが、元気です。

毎朝、定刻のバスに乗って出社し、残業して遅くに帰ってきます。

痛みやだるさもなく、ただ、以前よりもとても寒がりです。

 

グリベックのおかげなのかな?血糖値がいい感じ。

夫は糖尿病で、ヘモグロビンエー・ワンシーが8.0とか*1もう、大変でした。

HbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)とは

でも最近では、6.7とか・・・お!良くなっている。

 

ただ、食生活に大きな変化があったわけでもなく(やっぱりどうしても息子中心の食生活になってしまって・・・)

食べる量も、退院後しばらくは減らせていたのですが、最近では「食べ過ぎ!」と私がイエローカードを出すほど(時にはレッドカードにしたいくらい)たくさん食べるのに、数値が良くなってきているらしいのです。

 

これは、グリベックのおかげに違いない、と夫が言います。

 

副作用としては、血糖値上昇が多いらしいのに・・・不思議なことでございます。

 

血糖値を下げると言われる小豆を食べました。

じゃがいもで有名な村上農場の小豆を見つけたので、即買い。

imomame.jp

 

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これが、ふっくらと美味しくて、お砂糖を少な目で炊き上げたのですが、もう美味しくて美味しくて。

ついつい食べ過ぎてしまって、これは、体にいいのか悪いのか、どっちなのか良く分からなくなってしまいました。

 

通院は週1回が続いています。

がん保険から支払われる通院給付金は一万円で、退院後1年間となっています。

高額療養費制度の上限にちょっと足りない金額の支払いが続いているため、毎月の支払いは相変わらず痛いです

別の病院で診てもらっている医療費については、21,000円を超えないと合算されないため、別途支払っていますので、医療費負担は大きいと言わざるを得ません。

 

夫が加入しているがん保険は、2年目に50万円、3年目に50万円、4年目に50万円、5年目に50万円、と生存給付のあるタイプなので、本当に加入していてよかったと思います。

 

5年で終わりなので、そのあとが心配ですが、もう今は、先のことはあまり心配しないことにしています。

この状態で怖いのは、私も病気になってしまうことですが、なんと私はとっても健康でして(笑)

保険という高価なお守りのおかげでしょうか。

 

これからも平穏な日々が続きますように、と祈るばかりです。

 

 

*1:+_+

2018年1月☆夫が慢性骨髄性白血病と診断されて9か月。

あけましておめでとうございます。

2018年も時々更新になるとおもいますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

このブログを読んで下さる方は、慢性骨髄性白血病に罹患して不安を抱えていて「慢性骨髄性白血病」などのワードで検索して辿り着いたりする方が多いことでしょう。

この病気の家族や友人がいる方だったりするかもしれません。

 

副作用に悩まされたり、経済的な不安が大きかったりするような「継続的な苦悩」だというところが特殊だと言えるのではないでしょうか。

仲間を探そうと思っても、身の回りにそれほどたくさん同じ病気の方がいるわけでもありませんよね。

がん患者本人と、その家族では、悩みも少し違ったりします。

 

我が家でも、夫は「病気になったものは仕方がない」と、比較的早い段階で受け入れていましたが、生命保険の仕事をしている私は、いまだに「なぜ抗がん剤で保障を受けられる保険に入っておかなかったのだろう」と自らを責める気持ちを捨てることが出来ずにいます。

 

将来における展望についても、夫は「なるようになる」と言いますが、「〇〇となったらどうしよう」と私は心配し続けています。

 

結局は「考え方」が「悩みや苦しみを作り出す」のだろう、と思うのですが、考え方の癖のようなものは、修正が難しいようで・・・。

 

我が家の2018年は、息子が大学へ進学して、再び夫婦二人の暮らしが始まる、という記念すべき年になります。

そして、夫は狭心症や糖尿病などの既往歴があるため、グリベック2錠で治療を開始しましたが、いずれは4錠に増やすといわれています。

ドクターがなかなか薬の量を増やす決断をしないのは、夫の皮膚障害がかなり強く表れているからです。

 

グリベックを4錠に増やして、もっと強烈な皮膚障害が起きたり、その他の支障が出て「働くこと」に支障が出た場合どうなるのか。

それを心配して、ドクターはなかなか薬の増量に踏み切れない様子です。

今のところ、血液学的寛解は維持できているので、様子見が続いています。。

 

ふたりにひとりはがんになると言われる時代。

 

夫婦のひとりががんになったら、もう一人はがんにならない、と決まっていれば安心ですが、残念ながら、夫婦でがんに罹患するということもあり得ます。

とりあえず、仕事でもあるので、抗がん剤の保障は私だけでもしっかりと準備をしています。

選ぶポイントは何といっても「更新がない」ことと「悪性新生物に罹患したら保険料が免除される」こと、そして支払いに支障のない保険料であること。

 

そして、仕事柄?私は生命保険に入りすぎています(笑)

老後の貯蓄は収入を増やすことで準備をする!と考えていたのですが(以前は今の3倍近くの収入があったので)現在の家計を考えると、保険から貯蓄へのシフトを考えるようになり、今年は保険の整理も決意しました。

 

やがてやってくる「老後」も、しっかりと見据えたライフプランを設計しなおして実行していくことが、大切なのだとしみじみ感じています。

 

今年もぼちぼち更新かもしれませんが、どなたかのお役に立つかもしれない、と記録を続けていこうと思います。

 

2018年も、どうぞよろしくお願いいたします。

2017年12月感染性胃腸炎に罹患した夫。

寒くなって乾燥しているせいなのか

指先の皮膚障害がまたぶり返し

絆創膏で保護した上から指手袋をして

白い手袋にマスクに眼鏡。

怪しすぎる風貌

という生活に逆戻りの夫。

 

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それでも好きなダイビングには出かけて行き。

頭皮のタダレもあるのに、大丈夫なの?

と心配する嫁のキモチなどお構いなし(笑)

 

帰ってきたら

「頭が一番沁みたわー」と。

そりゃあね、海と言えば海水ですよ、あなた。

シミルに決まってますわね。

透明度も良く、楽しかったそうです。

 

うちの夫は

「自分の好きなことがやりたい」人です。

病気が進行しても、きっと

「自分の好きなことはやりたい」気持ちを持つことでしょう。

私は、それを出来るだけ叶えてあげたい。

 

嫁の本音を一応ここに記しておきます(笑)

 

(無理なことは今のうちに楽しんでおいていいよ)

(あ、でも病気がこのまま安定していたら、やりたい放題だよね)

(私だっていろいろやりたいのに、これは形勢が不利だなぁ)

(やりたいことをやるために病気を免罪符にされたら、困るー)

(でも、先のことは分からないから、あんまりケチなこと言うとカッコ悪いな)

(まぁ、度を越さないように、一応、牽制球だけ投げておくか)

 

家族もイロイロ大変です。

これで私が病気になったら目も当てられません。よね。

 

さて。

 

こんな毎日新聞の記事を読みました。

 白川医師が緩和ケアで担当した患者の例なども紹介。余命1週間程度だった女性患者が自宅での入浴を望んだため、各方面に働きかけて6時間だけの帰宅を実現させたことを話し、「こんな願いに協力するのも緩和ケア」と、医療以外のケアもがん患者は必要としていることも教えた。最後に白川医師は「患者に『痛いの?』と尋ねて寄り添うことも緩和ケア。経験も資格もいらないから、ぜひやってみて」と語りかけた。 https://mainichi.jp/articles/20171213/ddl/k09/100/201000c

 

「自宅でお風呂に入りたい」という願いを叶えること。

これは素晴らしいことだ。

患者さんも喜んだことでしょう。

家族もうれしかったに違いない。

そして、尽力した方々にも

患者さんの願いを叶えることが出来たという「勲章」が

キラリと胸に光る記憶になったに違いありません。

 

このような願いがスムーズにかなえてあげられるような

そんな世の中になってほしい、と私は思う。

 

そして。

 

私が夫の願いを叶えてあげたいと思うように

 

大切な家族の願いをかなえてあげたいと願う

たくさんの「がん患者の家族」の願いや希望を

カタチにしてあげるための仕組みって作れないものだろうか。

そんなことを考える今日この頃なのであります。

 

明日は仕事へ行く、と言い張る夫。

 

仕事で使うタブレットもあるし

会社の専用携帯もあるんだし

夫の場合には

リモートワークが出来る環境が

整っているように見えるのだけど

 

まだまだ会社へ行かなければ仕事にならない。

 

働き方改革というコトバはもう、

耳に馴染んで久しいけれど

 

私たちの働き方は、

いったい、いつ、どんな風に

変わるのでしょうか、ね。

 

 

 

 

 

慢性骨髄性白血病と就労について、罹患後半年の経過報告2017年12月

夫が慢性骨髄性白血病に罹患して半年が経ちました。

がんと就労について、社会的な動きも目立ってきました。

がんと就労

 

がんと共に働く、ということは

「働く側の問題」と「雇用する側の問題」の両方を考える必要があります。

考えてみると、大きな組織では難しいことが

小さな組織では簡単にできるということも起きるのかもしれません。

 

また、働く側として「望むこと」と

会社が「配慮してくれること」が微妙に違う、ということも起きるかもしれません。

 

例えば

大きな会社に勤務している人の場合には有給があったりしますが

パート勤務の場合には、慢性的な人員不足もあって

有給があっても使いにくい、ということは起こり得ることでしょう。

 

時間と場所に縛られる働き方は、がんなどに罹患してしまった場合には

「働きにくい職場」だと言えると思います。

 

ローソンが無人レジ店舗を展開するというニュースを聞き、

未来社会が身近になってきたな、と思いました。

jp.reuters.com

1日8時間労働をしなければならない、とか

1か月20日労働だ、とか

そういう時間的な拘束ではない就労のカタチへと

社会が変化する時期が来ているのではないか、と思う。

がんに罹患しているしていないに関わらず

もう、時間給で人生を切り売りするのは、やめにしませんか?

 

がんになっても

その他の病気でも

 

1日8時間働けなくても

週に1回、2週に1回通院が欠かせなくても

 

社会や会社に貢献できて、幸せに暮らせる方法が

きっとあるはず。

 

そして私は

がんと共に働く人の、その家族の負担についても

現在だけではなく

未来の不安も含めてフォローが大切だと思います。

 

NPO法人フローレンスの駒崎弘樹さんが、発起人の一人になっているのが

ちょっとうれしいんですよね。

新しい公共について、私は駒崎さんの意見に共感しています。

いつかお会いしたい、と思う人々がずらりと。

www.komazaki.net

 

このような活動が大きなうねりとなり、

地方へも波及してくれることを、切に希望します。

 

我が家の場合:慢性骨髄性白血病の夫

 

これまでの経過

2017年5月に慢性骨髄性白血病と診断された夫。

夫は数年前に狭心症カテーテルを入れいるため

継続的に診察を受けており

その血液検査で異常を指摘されたのがきっかけで

慢性骨髄性白血病が見つかりました。

 

6月1日より20日ほど入院し

自宅療養を経て7月1日に職場復帰。

本人の自覚症状なし。

目立った副作用なし。

糖尿病・狭心症の既往症があるためグリベック抗がん剤の飲み薬)1錠から治療が開始。

暫くして2錠に増え

皮膚障害などの出現でグリベックが一時中断され

様子を見てのグリベック再開となり

爪囲炎や掌の乾燥、ひび割れ、

全身の乾燥やタダレなどに悩まされてはいるものの

 

倦怠感や吐き気などの自覚症状はなく

通常通りに仕事をして

余暇も楽しみ

元気に過ごしています。

 

 

病気になってしまったものは仕方ない、と

妻に比べて悲壮感がない、のが我が家の夫です。

 

治療費の負担についても

加入していたがん保険からの給付金で

今のところ、何とかまかなえている状態です。

 

仕事に関しては

7月1日の復帰当初は、

産業医より「残業禁止」と言われていましたが

 

実際の業務でそれは難しく

 

副作用以外に自覚症状はないため

現在では

朝7時半ごろに出勤し21時過ぎに会社を出る、というのが

日常のスタイルです。

 

週に一回の通院治療のため

平日に1日休みを取り

土日のいずれかに休みを取るようになり

「2日連続の休みがないと、休んだ気がしない」

と申しております。

 

それでも夏には大好きなダイビングへ出かけたり

数年前まで住んでいた隣県へ

応援しているサッカーチームの試合を観に行ったり

炎天下のライブへ出かけたりと

夫は私以上に、とっても元気に過ごしています。

 

まだ起きていないことについての不安

 

夫の場合、既往症があることから

主治医が慎重に治療計画を立ててくださり

今のところ、成人の通常投与量の半分で治療をしています。

グリベック2錠/1日

半分の量ですが、皮膚障害などの副作用強く表れているため

グリベックはなかなか増やせないまま、半年が過ぎました。

 

私は素人なのでよく分かりませんが

今のところ血液学的な問題はなく順調だ、ということなので

このままでいいのではないだろうか

という気持ちにもなります。

 

が、慢性骨髄性白血病は進行性の病気なので

移行期にさせない、ということが大切なはず。

そう考えると、体格から考えても

少々の副作用を恐れず、通常量にした方が良いという

別のドクター(主治医の紹介でお会いした)のハナシも

耳に残っていて、夫婦で話題になります。

 

「どっちがいいんだろーねー?」

と、夫は割とのんびりと構えているような雰囲気なので

 

私も半年が経過してやっと、

人生が急変するというわけではないのかもしれない

と、落ち着いて考える気持ちになってきたような気がします。

 

まだ起きていないことに対する不安は、とてもやっかいですね。

これからも順調に前に進むことが出来ることを願っています。

 

 

リレー・フォー・ライフ・ジャパン宮崎!青空の下で開催されました。

まさかの「慢性骨髄性白血病」の夫を見守る妻、あおくまです。

 

南国宮崎でも本格的に冬がやってきました。

2017年12月2日~3日宮崎で開催された

リレー・フォー・ライフ・ジャパン宮崎

お手伝いのひとりとして、参加しました。

relayforlife.jp

こんな大切な日に、iphoneが謎の不具合を起こして・・・

iPhoneが「落ちる」「再起動を繰り返す」不具合の対処法 - SNSデイズ

あまり写真を撮れなかったという、このがっかり感。

 

写真には、ボカシを入れさせていただきました。

一番手前が慢性骨髄性白血病と戦う夫です。

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私は、長らくがん保険の給付金請求手続きのお手伝いをしてきました。

病名を告げられて困惑している中でお問い合わせをしてこられる

そんなお客さまの声をたくさん聴きました。

 

乳がんって言われたんですけど手術は3か月先なんです、不安でたまりません」

気持ちが落ち着くまで、ずっとお話をお聞きし

「みなさん手術までの期間がお辛いっておっしゃるんですよ」

「今できることを一緒にやりましょう」と訪問して

保障内容の確認をしたり、書類を請求したり

入院の時に持って行くかわいい身の回りのモノ

例えばスリッパやマグカップなどを選んだりすることをお勧めしました。

通院時に身体がつらくなった時のために、バスの路線を調べたり。

(やっぱりタクシーがよさそうですね、という結論になりました)

 

 

「嫁が乳がんって言われたんですけど」と震える声で連絡してきた男性。

電話越しに、小さなお子様の声も聞こえます。

書類をお届けするお約束をして

私が利用していた病児保育などについてお知らせしました。

「子供が病気になったらどうしようかと思っていました」

パパは奥さまのことも子供のことも、一時に背負うことになりました。

その心中を思うと、自分の力のなさが歯がゆかったのを覚えています。

 

そして、退院後。

 

治療に向き合う気持ちは落ち着かれて

これからの生活について、特に経済的なことについて

不安を感じられてのお気持ちを伺うことも

決して少なくありませんでした。

 

保障の内容が「現在の医療に合っていない」と

お𠮟りを受けることもありましたし

「本当に助かったわ、ありがとう」と感謝いただくことも。

 

がんが治療費がかかることを知り

ご家族の備えについてご相談いただくことも。

 

思い出せばキリがないです。

もっと何か力になれることがあるんじゃないか、と

いつも「何か足りない」気持ちがありました。

ただ、今は何が出来るのか分からないけれど、

きっといつかそれが見つかるまで

私は目の前の仕事を一生懸命心を込めて、とそう思っていました。

 

リレー・フォー・ライフ・ジャパン宮崎の会場で

ルミナリエの光を眺めながら

会場を歩きながら

たくさんの思い出が心の中にあることを感じ

「これが年を重ねる」ということなのか、とも思いました。

 

そして、私はこの会場で交わした会話の中からも 

今回の手伝いや「がんと暮らしを考える会」の全国フォーラムでも

 

医療者の方々が深く強い思いを持って仕事をしていることを知りました。

本当に頭が下がります。

 

立場によって、見る部分が違い、感じるものも違います。

職業的な使命感も違うことでしょう。

この部分も「リレー」出来るようになると、素晴らしいですね。

 

実は

 

宮崎で、がんの勉強会をしている

NPO法人の存在をネットで見つけましたが

どうやってその勉強会に参加したらよいのか、分かりませんでした。

このリレー・フォー・ライフ・ジャパン宮崎で

その勉強会を開催しているドクターに

お会いすることが出来ました。

来年は、勉強会に参加します。

動けば出会えることを実感し、とても嬉しかったです。

 

そして、がんとお金について素晴らしい動画を紹介します。


がんとお金について- もっと知ってほしいがんのこと 第3回

 この黒木尚子さんとも

「がんと暮らしを考える会」の全国フォーラムで

ご挨拶をすることが出来て、とても嬉しかったです。 

 

罹患してしまったものは「しかたがない」と夫は言います。

医療費がかさむことも「しかたがない」と夫は言います。

 

慢性骨髄性白血病の場合には

今のところ、一生涯ずっと

抗がん剤でコントロールできればこの病気で死ぬことは、ほぼありません」

と言われます。

 

そうか。この病気で死ぬことはないんだ、と安堵したのが夫。

マジで?よりによってのまさかの慢性骨髄性白血病?と愕然としたのが、私。

 

www.mhlw.go.jp

高額療養費制度がうまく機能したと仮定しても

年間数十万円の負担は確実。

それが一生涯ずっと、となると。

 

夫が言うように、しかたがないんです。

仕方ないのは分かりますが、やるせない。

 

ずっと背負うことになった治療費について

重荷だと感じることは

夫の病気や存在さえも「負担だ」ということと

同義のような気もして、それも言いにくい。

 

世の中には、見つかったときには

手の施しようもないという方もいます。

 

かつて、この病気で治療をしていた方が

「まるで終わりのないローンのようです」

という表現をしていたのを思い出します。

 

入院すれば給付金が受け取れて家族が助かる、と

入院を喜ぶお客さまもいました。

聞いていて、とても切なかったです。

 

息子さんのがん入院の手続きに電話をくれる

お母さんと、初めて病院で会って

書類を手渡ししたときに

「あなたに連絡をするっていうことは入院ってことだから」

複雑な気持ちなのだ、というお気持ちを聞きました。

 

でも、「子供のためにがん保険を用意していた」ということが

親として、子供を案じていた証拠のように思えるのだ

と語っていらっしゃいました。

「助かってるけど、給付金は全然足りないけどね」と笑った笑顔に

私も涙があふれました。

 

何度も入退院を繰り返したり

長く抗がん剤を飲み続けるような

経済的な負担が大きい治療については

がんに限らず

救いの手が差し伸べられるべきなのではないか、と私は思います。

 

出来ればそれは、「新しい働き方」や「新しい価値観」として

「~だからこそ」提供できる「情報」が「収入」になるという

仕組みづくりが大切なのではないか、と思うのです。

 

 

 

さて。

 

寒くなって乾燥してきたので

また、夫の手の皮膚障害が再燃してきました。

たっぷりと保湿剤などの薬を塗り

絆創膏や指手袋を付けて、夫は出勤していきました。

 

私が仕事の日に洗い物をしてくれたのですが

「洗剤がしみてたまらんかった」

というので

「なんで手袋せんの?」

というと苦笑いする夫。

 

男性は、「予防する」という意識は少ないのでしょうね。

 

 

 

今日もダラダラと長くなりました。

最後まで読んでくださって、ありがとうございます。

 

 

夫は週イチで血液内科、月イチで皮膚科への通院が続いています。

慢性骨髄性白血病の夫を見守る妻、あおくまです。

ご覧いただいてありがとうございます。

 

夫が慢性骨髄性白血病の告知をされたのは

良く晴れた5月の日のことでした。

もう11月の終わり。

季節も変わり、私のキモチも変わってきました。

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2017.11月近況報告

夫は週イチで血液内科、月イチで皮膚科への通院が続いています。

特に体調が悪いということもなく、普通に仕事をしています。

自宅を朝7時半ごろに出てバスに乗って仕事へ行き

夜の9時過ぎに仕事を終えて私が迎えに行く、という毎日です。

 

慢性骨髄性白血病はお薬でコントロールが出来れば

普通に仕事が出来ると言われていますが

本当にそうなんだな、と実感しています。

 

確かに副作用はあります。

夫の場合は皮膚障害が強く出ていて

足のかかとなどは乾燥が強くて

たくさんクリームを塗っているにも関わらず

いくつもの亀裂が入っています。

手の爪周りの炎症も

良くなったり悪くなったりを繰り返しています。

現在は特に頭皮のタダレがひどいのが悩みです。

 

それでも

 

定時に出社して残業が出来て

いつもと変わらずに仕事が出来て

収入も変わらず、ということは

本当にありがたいことです。

 

主治医は現在のグリベック2錠を

成人の標準的な処方量である4錠に増やしたいらしいですが

皮膚障害が強いことと

既往症(糖尿病や狭心症、肝機能障害など)があるので

なかなか増量に踏み切れない様子です。

 

夫の断酒のハナシ

夫はグリベックを飲み始めるようになり断酒しました。

もともと、健康診断などでも肝機能の数値は悪かったのですが

不安定な数値変動を起こすこともあり

夫も断酒を受け入れています。

彼の努力が良い結果をもたらしますように。

 

慢性骨髄性白血病 断酒」とか

慢性骨髄性白血病 アルコール」などの検索で

このサイトへ来られる方もいらっしゃるようで・・

 

全ての慢性骨髄性白血病の患者さんが

断酒を言い渡されるというわけでもなさそうです。

我が家の場合は、既往症や副作用などの関係で断酒、ということです。

夫はノンアルコール飲料にも慣れてきた、と言っています。

いろいろなノンアルコール飲料を試して飲んでいましたが

彼の一番のお気に入りは零イチです。

 

告知から半年、妻のキモチの変化

 

慢性骨髄性白血病と診断されたショックから

やっと立ち直れた感じがする今日この頃。

将来のことを、悲観的な気持ちで考えてしまう

そんな時期を通り過ぎたのかもしれません。

 

www.ganchiryo.com

上のサイトに紹介されているのですが

衝撃段階→不安定段階→適応段階 

不安が長引くと→適応障害

という段階を踏んでいくそうです。

 

夫はもともとの性格もあり

あまり不安定段階にあることを家族にも感じさせず

適当段階に到達しているように見えました。

 

妻である私の方が

大きく衝撃を受け

不安定段階が長引き、こじらせてしまった

そんな気がします。

 

仕事は手につかないし

じぶんでもちょっと「うつ傾向かも」と

そんな気持ちになるような日もありました。

 

特に仕事で「がん保険」の話をするときなど

うっかりと涙ぐんでしまいそうになるとか

熱が入りすぎてしまったりとか。

 

抗がん剤の治療費を生きている限るずっと支払う

 

ということの重さと

息子の大学進学が重なってしまうことへの不安が

胸の真ん中に居座って

居ても立っても居られない気持ちが続きました。

 

確定診断されて半年がたち

夫の状態が安定している今、やっと

少し落ち着いて「座れる」感じです。

 

がんという病気で怖いことは

「治療」「副作用」「転移」「再発」などですが

それと同時に襲ってくる経済的な不安

これが強くて終わりがなくてキリがないのです。

 

夫は不安に感じていないわけではないと思いますが

そんなそぶりは見せません。

これもとてもありがたいことだと思います。

 

妻の不安、本音のトコロ

患者本人の不安と家族の不安は少し違う部分があります。

家族の不安

患者本人だけでなく、家族も患者と同様に様々な問題を抱えることになります。

  • 介護者としての問題:「どれだけ看病に時間がかかるのか?」「どれだけ看病は大変なのだろうか」
  • 社会的な問題:「仕事と看病は両立できるのか?」「保険やお金は大丈夫だろうか?」
  • 人間関係の問題:「患者本人とどのように接したらいいのか?」
  • 心理的な問題:「患者本人を失ったら、どうすればいいのか?」

癌の不安【がん治療.com】

 

 私の場合、介護者としての経験があるので

(夫の祖母の介護を少し手伝いました)

ある程度の「大変さ」は覚悟しているのでここは大丈夫ですが。

 

2番目と4番目はずしん!と思い問題です。

病気が進行し、治療が苦痛を伴うものになると

3番目の患者本人との関係性について悩むことになるかも?

知れませんが、今のところは大丈夫そうです。

 

仕事と看病の両立について

私の場合、まず今の働き方の場合には

私が満足する看病は出来そうにない

ことが分かっているので、どうしようかな。というところです。

 

選択肢①諦めて出来ることをする。

選択肢②いざというときに備えて働き方を変える。

 

そして、患者本人を失ったら、という問題について。

これは心理的な問題も大きいですが、経済的な問題もあります。

 

選択肢①「なるようになる」と流されて生きる。

選択肢②「夫への依存」を減らし、経済的にも精神的にも自立する。

 

私は選択肢②を選びたいのですが

これがなかなか難しい。

 

いえね、だって。

選択肢①だって、大丈夫かもしれない。

グリベックが効いて、定年まで普通に働けるかもしれない。

私の心配し過ぎかも知れない。

 

そんな希望的観測をしても、いいのかもしれない。

そんな気持ちになってきています。

 5年生存率も高いことだし。

 

心配性、って悪い病気ですね。