「あらこれはひどいわね」と皮膚科の先生に言われて猛烈保湿ケア、始まる。
「できない」と「したい」のが人間のキモチというものですね。
慢性骨髄性白血病の治療でグリベック2錠を服用中の夫、50歳。私は夫と恋人繋ぎをしたいです。
治療を始めて5か月が過ぎ。いろんな副作用と遭遇していますが、現在は皮膚障害がひどくてお悩み中でアリアス。
夫は痛がって手をつないでくれません。手を触るのも嫌がります。
たくさん手伝ってくれた家事も、今は全部、私がやっています。普通の夫婦なら、妻が家事のほとんどをするのが当たり前かもしれませんが、我が家には我が家のルールがありまして。
私は自分の負担分が増えてしまい、時間配分が狂って「調整中」であります。
さて。
夫はやっと、皮膚科のドクターに手のひらを見せました。素人の私が見ても酷い状態でしたが、ドクターも「あらひどいわね」とおっしゃったそうです。
若い女医さんで、奇しくも夫の母(私にとっては義母)が診てもらっている先生でした。(かわいいらしい・・・)
グリベックによる皮膚障害で処方されたお薬
すっかり角化してしまったお肌を柔らかくして、薬を塗り「サランラップをして寝るといいですよ」と言われたという夫。
夫は手のひらから指先まで、ガサガサになって亀裂が生じて痛みを訴えており、私はここしばらく夫と手を繋いでおりません。
手を繋がないと、私のセロトニン不足を引き起こし、家庭生活に悪影響を与えます、たぶん。(ノルアドレナリン、ドーパミン、セロトニンで三大神経伝達物質と言われています。不足するとうつっぽくなることもあるらしい)
ま、それは置いておくとして。
ちょっと指先にけがをしただけでも、いろんな不自由を感じますが、両手が全体的に痛みと違和感満載ということは、命にかかわらないとしても、何とか改善させてあげたいと、妻としては強く思います。
手にサランラップを巻くより良い方法を探そう!
夫は皮膚科のかわいい女医さんの指令を実行しようと、近所のスーパーへ買い物へ行き、サランラップ売り場の前で唸っておりました。
「どうしたの?」と聞くと、サランラップをどうやって巻くんだ?巻いたら何もできないぞ。と。
「料理用に使っている薄手のビニール袋をサランラップ代わりにすれば、その上から綿の手袋もつけられるから便利じゃない?」
そういうと、夫は「それなら不便じゃなさそうだね、そうしよう!」とにっこり。
そんなわけで、薄手のビニール袋をつけてその上に綿の手袋をして寝る、ということをこのところ続けている夫。感想を聞くと・・・
「蒸れて気持ちが悪い。痒くても掻けないからイライラする。熟睡感がない。」
などなど。
また、日中はビニール手袋をせずに、素手の上に綿の手袋をして出社して仕事をしているのですが、いくらクリームを塗っていても乾燥してしまうので、とても痛いそうです。
爪の周りは赤黒く腫れています。写真を撮りたくないというので、ネットで近い状態のモノを探してみましたが、こんな感じです。
素人なので、炎症なのか膿胞なのか判断が付きませんが、赤黒く強烈な痛みを伴う腫脹があり、何とかしてあげたい!のですが何もできない自分がなんとも歯がゆい。。
また、毎日、絆創膏を山ほど使って指先を保護しています。ある日、テーブルに残されていた絆創膏の一部がコレです↓
絆創膏は粘着力も強いし、亀裂が入っているような指先に使うと、剝がす時にかかる負荷がさらに皮膚障害を起こしそうな気がして気になります。
昨日、夫と一緒に買い物へ行った際に、医療用の指サックの使用を勧めてみました。夫は前回は絆創膏の方がいい、と言っていましたが、キーボードを打つと時の痛みと、素手に手袋では乾燥してしまうことを考えると、作業に支障が少ないかもしれないということで、医療用指サックを試してみることにしました。
もしも、これが夫にとって快適ならば、大容量がないかな、と調べてみると・・100個入り、ありました!
ガサガサになった体中の「乾燥肌ゾーン」に毎晩、保湿クリームを塗る毎日です。
私の手のひらで、夫の肌の変化を直に感じるわけですが、保湿クリームを塗って見た目は改善されているように見えるのに、夫は「痒い」と言います。不思議です。
抗がん剤の治療によって、さまざまな副作用が起きることは理解していますし、薬の効果が最優先されることも良く分かっているのですが、これまでと変わらない就労を希望し、また期待される状態なので、罹患者が不快感を出来るだけ感じなくても済むようにしてあげたい、と心から思います。
罹患者の妻の愛情に心打たれました。
嚥下障害に直面した奥さまは介護食を考えることで「希望」と「笑顔」を生活に取り戻したというお話をテレビで拝聴しました。2017.10.26木曜
あさチャン クリコ 介護食
テレビを見た時には、料理を作る時間のある奥さまの話だと、少し冷めた目で観てしまいましたが(忙しい働く妻はそんなのできないよ・・・と思ってしまいました)
でも、私も、夫がもしも食べる楽しみを失ってしまったら・・介護をしてあげたいから、時間を拘束される仕事ではない働き方を探そうとしているわけです。
根底にある思いはおんなじなんだな、と思いました。夫の、家族の、愛する人の、笑顔を守りたい。
その為にどうするか。何をするのか。そしてそれは続けられるか。。。
簡単なことではないけれど、それを楽しんでいらして、ご主人が他界された後にも「誰かの役に立つ」ことを願っていらっしゃるという、その思いに心打たれました。
がんにはなりたくないけれど、だれがなるか、いつなるか、誰にもわからない。もちろん、がんにならずにすむひともいる。
ふたりにひとりががんになると言われるけれど、ふたり一組の夫婦という単位で考えれば、「ふたりのうちのひとりが、がんになる」あるいは「ふたりともがんになる」あるいは「ふたりともがんにならずにすむ」か。
がん罹患者は高齢者が多いけれど、我が家は中年期に慢性骨髄性白血病という血液のがんに遭遇してしまいました。
もう逃げることは出来ません。ただ、この病気の場合、闘うというよりは「共存」というコトバの方が似合うような気がします。
夜には夫が指サックの感想を教えてくれると思います。乾燥が防げて痛みが軽減した、と言ってくれたらいいなぁ!